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掴みたい。いつか見たい風景

詩が書きたいわけではないし、小説が書きたいわけでもないし、哲学的な意味だとか思考だとかそういうものではない
ただただ思いついた散文的なもので
眠れない夜のただのあがきでしかない


少年は沸いてくる一つ一つの感情をミサイルで迎撃し続ける
来る日も来る日もミサイルを撃ち続ける
しばらく続けたことで少年の視界が白くなっていった
白く薄ぼけたその世界はユートピアのような気がした
何もない世界
沸いてくる感情がない世界
そんな世界
そんな世界に人が現れた
それは消したい感情を招いた張本人だった
沸いてこない訳じゃなくて忘れてただけだったのかと落ち込んだ少年は銃を手に取った
頼むから消えてくれ
お前さえいなくなれば俺は幸せなんだ
これで俺は幸せだ
じゃあな

また新たな感情が生まれた少年はミサイルを撃つ

やぁ!何してるの?
お前を消してるの
じゃあな!
ミサイルを撃つ
あいつが現れたってまたミサイルを撃てばいいじゃないか
いつしかそう少年は思うようになっていた

ミサイルを撃つ
あいつが現れる
ミサイルを撃つ
あいつが現れる

お前もしつこいな
何がしたいんだ?

何故君にいつも殺されるの?ただ話したいだけなのに

お前に消えて欲しいだけなんだ
最後に教えてくれ
君は誰なんだ?何故僕の前に現れる?
君のせいで僕はもう感情を殆ど所有してないんだ

本当にそうかい?じゃあ君は何故私に消えて欲しいんだ?そう言って立ち去った

その場からあいつがいなくなったのに少年は落ち着かなかった

何故自分はあいつのことが嫌なんだろう
何故嫌なのかさえもう思い出すことが出来ない
なのになぜ?
あいつは誰なんだ?
なぜ俺の前に現れるんだ?
でもあいつが誰だか分からないしもういいや。ミサイルももう買えないよ

最近その人見るの?優しく女は呟いた
あいつが現れたのかもう分からない
顔も覚えてないんだ
消えて欲しいなって思ってたこととかは覚えてるのに肝心なあいつのこと忘れちゃったんだ
少年は笑顔でそう言った

そっかとあいつは優しく微笑んだ